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ー山林測量と登記測量の違いとは?目的・内容・依頼先をわかりやすく解説ー

測量イメージ

山林測量とは山の現況を把握するための測量

山林測量とは、山林の位置や面積、高低差、地形、樹木の分布、道路や沢の位置などを把握するために行う測量です。山林は平地と異なり、急斜面や深い草木によって見通しが悪く、境界標が見つかりにくいことも少なくありません。そのため、現地の状況に合わせて測量機器やGNSS、ドローンなどを使い分けながら情報を集めます。

山林測量の目的は一つではありません。森林の管理計画を立てる場合、伐採範囲を決める場合、林道を整備する場合、土地の売買を検討する場合など、用途によって必要な精度や成果物が変わります。災害対策として斜面の傾きや崩れやすい場所を確認したり、太陽光発電設備などの設置を検討するために地形を調べたりすることもあります。

必ずしも登記申請を前提とするものではなく、所有者が山林の現況を知るために実施するケースもあります。たとえば、固定資産税の資料に記載された面積と、実際に使用している範囲が違うように感じても、現況を測っただけでは登記上の面積が自動的に変更されるわけではありません。

山林測量は、土地の状態を見える化し、管理や活用の判断材料を得るための作業と考えるとわかりやすいでしょう。依頼するときは、面積だけを知りたいのか、境界や高低差まで確認したいのかを伝えることが大切です。

登記測量とは法務局への登記申請を目的とする測量

登記測量とは、土地の分筆や地積更正など、不動産の表示に関する登記を行うための測量です。登記簿に記録される土地の面積や形状に関係するため、単に現地を測るだけでなく、公図や地積測量図、過去の資料、現地の境界標などを調査し、隣接地の所有者と境界を確認する作業が重要になります。

代表的な場面には、一つの土地を複数に分ける分筆登記や、登記簿の面積を正しい面積へ直す地積更正登記があります。これらの申請では、法務局へ提出する地積測量図などの作成が必要です。分筆や地積更正では土地を測量し、登記に必要な資料を作成するため、土地家屋調査士へ依頼することが一般的です。

登記測量では、公法上の境界である筆界を明らかにすることが中心です。所有者同士が普段使用している範囲と、登記上の筆界が必ずしも一致するとは限りません。境界付近に柵や石垣があっても、それだけで正式な筆界と判断できないことがあります。

そのため、売買前に境界を明確にしたい場合や、相続した山林を複数の土地に分けたい場合は、最初から登記の必要性を伝えて相談することが大切です。現況確認だけの測量と比べ、資料調査や隣接所有者との立会いが必要になるため、完了までの流れも異なります。

山林測量と登記測量の違いを目的別に整理

山林測量と登記測量の大きな違いは、測量する土地ではなく、測量の目的にあります。山林を測る作業であっても、森林管理の資料を作るだけなら山林の現況を把握するための測量となり、分筆や地積更正を行うなら登記測量となります。

つまり、山林測量は対象となる土地や現場の特徴を表す言葉であり、登記測量は登記申請という目的を表す言葉です。山林測量と登記測量は完全に別の作業ではなく、目的によって重なる場合もあります。

依頼前には、次の内容を整理しておくと相談が進みやすくなります。

山林のおおよその位置と地番

測量を行いたい理由

売買や相続の予定

境界を確認したい相手方

分筆や地積更正の必要性

手元にある公図や古い測量図

現況の面積や地形を知りたいだけであれば、測量士や測量会社へ相談する方法があります。一方、分筆や地積更正など表示に関する登記まで必要な場合は、登記と境界の専門家である土地家屋調査士へ相談するのが基本です。土地家屋調査士は、不動産の調査や測量、表示に関する登記を扱う専門家として案内されています。

山林は境界標が失われていたり、隣接所有者が多かったりして、調査に時間がかかることがあります。相続登記が行われておらず、隣接地の所有者との連絡に時間がかかるケースも考えられます。

後から測量の目的を変更すると、追加の資料調査や再測量が必要になる場合もあります。そのため、「何を測りたいか」だけでなく、「測量後に売却、分筆、登記、開発などを行う予定があるか」まで伝えましょう。目的に合った測量を選ぶことが、余分な手間を減らし、将来の境界トラブルを防ぐ第一歩です。

2026.08.21